待望の赤ちゃんが生まれたとき、両親や友人、職場の同僚などから出産祝いをもらうことがあります。
もらったお祝いに対してお返しをすることは知っていても、「いつまでにお返ししたら良いのか」「いくらぐらいの品物を送れば良いのか」悩むママさんやパパさんは多いのではないでしょうか。
この記事では、出産祝いのお返しをするときに気を付けたい5つのポイントを紹介します。
出産内祝いとは?お祝いにはお返しが必要?
内祝いとは「自分の家族や身内に喜ばしい出来事があったので、その幸せをみんなで分かち合いましょう」という意味のものです。
家のお祝い事を、親しい方やご近所の方にお裾分けするものとして定着していました。そのため、お祝いをもらっていない方にも送ったり、お祝いをもらうよりも先に内祝いを送ることもあったそうです。
しかし近年では、「お祝いをもらった際にお送りするお返し」という意味合いが強くなってきています。出産内祝いは「赤ちゃんが誕生した幸せのお裾分け」です。赤ちゃんが産まれたことの報告と、名前のお披露目ができると良いでしょう。
出産内祝い・お返しで気をつけたい5つのポイント
もらったた出産祝いはしっかりとマナーを守ってお返しを送りたいですよね。出産内祝いを贈るときには、気をつけたい5つのポイントがあります。
出産内祝いを贈る時期は産後1ヶ月を目安に
出産内祝いは、産後1ヶ月ごろに行うお宮参りの時期を目安に送ると良いでしょう。
出産祝いは、産後1週間から1ヶ月の間にもらうことが多いです。
お祝いをもらったら、まずはなるべく早く電話やメールなどで受け取ったお礼を伝えましょう。その際「改めてご挨拶の品物を送る」旨を伝えるとより丁寧です。
メールに慣れていない会社の上司や年配の方が相手の場合は、手紙などでも良いですね。
その後、お祝いをもらってから遅くても1ヶ月以内に内祝いを贈りましょう。
産後のママさんは体調がまだ十分に回復していません。また、生後100日まではお七夜やお宮参り、お食い初めなど赤ちゃんの行事が目白押しです。時間に余裕のある産前に準備を進めておくと、産後に慌てずに済みます。
例えば、親戚や友人などお祝いをもらう可能性のある方をピックアップし、内祝いの送り先を確認や産後、品物をスムーズに注文できるように、ネットやカタログで調べておくなどの準備をしておくと良いです。
あまりにも早く内祝いを贈ると「お祝いを期待していたのではないか」と思われてしまうこともあります。特に年配の方に贈るときには、早すぎないかも注意しましょう。
出産内祝いの価格の相場は半額から3分の1
出産祝いをもらった際には、もらったお祝いの半額(半返し)〜3分の1ぐらいの金額でお返しをするのが最近の相場です。例えば、10,000円の品物をもらったのであれば、3,000〜5,000円ほどが目安になります。
ただし、この金額はあくまでも相場です。友人や親戚の間での習わしや、家族のなかで話し合った金額も考慮して決めるようにしてください。
もらった品物の値段が分からない場合は、値段を想定してお返しの価格を決めて問題ありません。もらった金額に応じて品物を選ぶのが大変なようであれば、金額にこだわらずに、友人にはこの値段、親戚にはこの値段、と一律に決めても良いでしょう。
親戚や目上の方からは、高額な品物をもらうことがあります。この場合は半返しにこだわらず、無理のない範囲でお返しを送れば良いです。大切なのは金額ではなく、「ありがとう」の気持ちです。
職場などから連名でお祝いをもらう場合で、1人ずつにお返しをするのであれば、もらった金額の半額を人数で割った金額、全員にまとめてお返しをするのであれば、もらった金額の半額を基準に選びましょう。
まとめてお返しをするときは個包装のお菓子などにすると、簡単に分けることができるので手間を取らせません。
現金でお祝いをもらった場合は、現金でお返しを贈らないように気を付けてください。金額が相手に分かってしまうと失礼にあたります。
カタログギフトなどの金額が分かりづらいものでお返しをすると良いでしょう。
出産内祝い・お返しの品物はもらった物の金額や相手の好みに応じて
出産祝いには、お菓子やジュース、コーヒーや紅茶、お酒、お米などといった食品類が定番として挙げられます。しかしこれらの定番にとらわれず、出産祝いにもらった金額や相手の好み、どういう関係かに応じて選ぶと良いです。
両親や親戚はお子さんの誕生を心から喜んでくれる相手なので、赤ちゃんの写真が入った物や赤ちゃんの体重と同じ重さのお米、縁起物などのギフトが喜ばれます。
上司や目上の方には、普段自分ではなかなか買わない高級感のあるタオルや、自分で選ぶ楽しみのあるカタログギフトが人気です。
近所の方や会社の同僚、連名でお祝いをもらった場合には、後で小分けができるような個包装のお菓子やコーヒーが喜ばれます。親しい友人やママ友には、話題のスイーツや名入れギフトで喜びを分かち合ってはいかがでしょうか。
お祝いを贈ってくれた方に同じ内祝いを渡すのであれば、赤ちゃんの名前が入った物がおすすめです。赤ちゃんのお名前をお伝えできるので、はじめましての挨拶に最適です。
意外と忘れがちな「のし(熨斗)」
品物選びに気を取られて意外と忘れがちなのが「のし」です。扱う機会が少ないため悩んでしまう方も多いでしょう。
出産祝いの「のし」は内のしにしましょう。内のしとは、品物の箱に直接のし紙を掛けて、その上から包装紙で包むものです。
水引は大きく分けると、蝶結び(花結び)と結びきりの2種類あります。
蝶結びは何度も結び直すことができるため、出産やお祝い事、中元歳暮などの何度も繰り返しても良いことを祝う場合に用います。
結び切りは、結婚や弔事、病気や災害見舞いなど二度とあってはならない、一度きりにしたい場合に用います。
出産内祝いには、何度も繰り返し喜びが訪れますようにと願いを込めて「紅白の蝶結び」の水引を用いましょう。
表書きの上(のし上)は「内祝」もしくは「出産内祝」と記入します。表書きの下(のし下)は、赤ちゃんの名前を書きます。赤ちゃんの名前のお披露目と、お祝いをもらった感謝の気持ちを込めましょう。
赤ちゃんの名前だけではなく苗字を入れることもあります。名前の漢字が読みにくい場合は、振り仮名を振っても良いです。
贈り物に不向きな物は贈らない
基本的に、贈り物に不向きとされているものは贈らないほうが無難です。
あまり神経質になる必要はありませんが、これらの物は内祝いとして贈らないようにすると良いでしょう。
もし出産祝いのお返しを贈るのが遅れてしまったら?
初めての育児で手一杯になったりママさんの体調がなかなか回復しなかったりして、お祝いをもらってもお返しを送る時期が過ぎてしまうことがあるでしょう。
その際は、遅れてしまったお詫びの言葉を添えて品物を送るようにしましょう。
また、産後1ヶ月を過ぎてから出産祝いをもらうこともあります。この場合は、もらってから1ヶ月ぐらいまでを目処にその都度お返しを送るようにすれば良いでしょう。
マナーを守って心のこもった出産内祝い・お返しを贈ろう
出産祝いのお返しを送るときに気を付けたい5つのポイントを紹介しました。
出産内祝いとは、子どもが誕生した幸せのお裾分けです。産後1ヶ月に行われるお宮参りの時期を目安に贈りましょう。
お返しの基本は半返しですが、もらった品物の金額や相手の好みに応じて品物を選んでください。その際、贈り物に不向きな品物は避けるのが無難でしょう。のしは、蝶結びののし紙を内のしで掛けてください。
内祝いのマナーをしっかり守り、赤ちゃんが生まれて幸せいっぱいの気持ちを周りの方にもお裾分けしましょう。